不登校になった子ども自身が、なぜ自分は不登校になってしまったのかわからないケースは多くあります。ちょっと口下手だったり、自己表現が苦手で引っ込み思案だったり、友達との関わり方が苦手な場合が多いです。 そういった子は、周りに必要以上の気を使い過ぎてしまうので、ストレスを溜めやすい性格である場合が多く見られます。 「自分の思うようにいかない」とただただ悩んでしまって、解決方法もわからず、相談方法も知らないと、引きこもり傾向になりやすく、人との関わりが希薄になり、自宅で荒れてしまう場合もあります。少しでも早く、子どもの生きにくさ、生活のしにくさに気づいてあげて、フォローができれば、その後の未来が変わってくるかもしれません。
不登校の原因でもっとも多いのは、心身の問題
不登校の原因は、「無気力・不安」がもっとも多い原因だと言われています。
令和4年度の子ども家庭庁の調査結果によると、
小中学校の不登校児童生徒数は、約30万人となって今す。
不登校の割合としては、
小学校で約60人に1人、中学校で約17人に1人が不登校です。
小学生は2クラスに1人、中学生は1クラスに2人くらいは不登校の子どもだという感じです。
まあまあ、多い人数です。
どうして、学校に行けない子が増えているのか?
不登校の一番の原因にあげられるのは、「無気力・不安」です。
なぜ、子どもたちが無気力で不安になっているのか。
我が子2人が不登校になってみてわかった、不登校の世界について、下記の記事で詳しく書いています。
子ども自身も、「なぜ不登校になったのか」わからないケースも多いといいます。
・少し口下手
・自己表現が苦手
・引っ込み思案
・友達との関わり方が苦手
・ ストレスを溜めやすい性格
こんな性格の子どもは、「なぜか自分の思うようにいかない」と思い詰めて、引きこもりになってしまったり、自宅で荒れてしまったりする場合もあります。
でも、「無気力・不安」になってしまった原因が何かあるはずなのです。
それを一緒に見つけ出してあげると、子どもの気持ちが晴れるきっかけになるかもしれません。
・周りの大人たちからのプレッシャー
・友達と自分を比べて自尊心が傷ついた
・親の過度な期待からくる過保護
・放任(ネグレクト)
・成長期に伴う体調不良
・友だち関係の悩み
・学習の遅れ
・担任の先生との不調和 など
ひとりひとり原因はなにかあるはずなのです。
丁寧に子どもの気持ちを聞いてあげることが必要だと思います。
でも無理に聞き出そうとはせずに、話し出すまで待ってあげる。
そばに寄り添ってあげていると、子どもからポツポツと話し出す時がきます。
不登校児が「無気力・不安」になった主な原因6選
なぜ、子どもたちが無気力で不安になっているのか。
不登校の要因に関する文部科学省の調査では、以下のような要因があがってきました。
★直接的な不登校のきっかけになりうる要因(または辛かったこと)
*いじめ
*いじめを除く友人関係の問題
*学業不振
*ゲーム
*心身の不調
*生活リズムの乱れ
文部科学省委託事業「不登校の要因分析に関する調査研究報告書」(令和6年3月に公表)
学校に行けなくなった子どもは、
学校に行かないと、どうなってしまうのか。
★いつになったら、学校にまた通うことができるのか。
★はたまた、もう学校には行けなくなるのか。
★学校に行けなくなったら、その先はどうなるのか。
保護者としては、心配で焦ります。
いろいろと考えなくてもいいことも考えて、ただただ心配になるのですが、
不登校になってしまった子どもが
どのような過程を経て改善・回復していくのかについて、
事前に知っているだけでも、少しは不安が和らぐかもしれません。
不登校って「甘え」なの?
「学校は行くもの」私もそう教えられて育ちました。
なぜ行くのかなんて考える余地もなく、ただ、「行くのが当然の場所」。
学校に行かないなんて、ただの甘えだ!
そんな考え方があるのはわかります。
でも、子どもたちだけのせいではなかったはずです。
令和2年2月、新型コロナウイルス感染症対策のための小学校,中学校,高等学校及び特別支援学校等における「全国一斉臨時休業(2/28~春季休業前まで)」についての通知が出され、子どもたちは強制的に自宅待機となりました。
その後も社会の都合で、学校に来てもいいと言ったり、突然休校のお知らせが来たり…
その時期に、自宅で日常生活を崩さずに早寝早起きをしていた子どもは、学校の再開に合わせて登校のリズムをすぐに取り戻せたそうです。
反面、休み期間中に夜更かしをしたり、昼夜逆転の生活になってしまっていた子どもは、登校しぶりが長引いて、不登校になってしまった子が多いと、学校の先生に言われました。
ゔ…うちの子たちのことだわ…
そういう面から言えば、不登校は保護者のせいだということになります。
しかし、長女が当時、通っていた私立高校では、どの学校よりも早く、一斉臨時休校の数日後にはリモートでの授業配信をスタートさせて、定時に朝礼を行なって生徒たちの出欠確認を行い、生活が乱れないように対応してくださっていました。
私立の学校と公立の学校では、明らかに公立の学校が出遅れていました。
そんなの公立の学校がすぐに対応できるわけはない!
残念な言い訳をされる方もいるかもしれませんが、私立の学校ができて、公立の学校ができないわけはないのです。その後、公立の学校でも、授業配信を開始できたのも事実です。
そういう面から言えば、児童・生徒の登校しぶりや不登校は、学校の対応の遅れのせいだとも言えそうです。
結局、誰のせいだと決めつけることはできないですよね。
しかし、新型コロナウイルス感染症のパンデミックが落ち着いてきて、また「学校は登校すべき!」という考えに逆戻りしてしまって、
また、登校できない子どもたちが置き去りにされているように感じます。
もし、あのタイミングで、教育方針に選択肢が示されたなら、今頃、日本はどうなっていたのかなあと思います。
*学校に登校する学び方
*学校に登校しない学び方
*両方を併用できる学び方
IT企業などは、いち早く環境の変化に柔軟に対応して、在宅ワークが当たり前の業務方針に切り替えた会社も多くあります。
学校にも、そんな柔軟さと対応の速さがあったなら…。
「不登校」とよばれる子どもたちはこんなに悩み、苦しまなくても良かったのに…
ただの独り言です。
頑張って登校しなければいけないのか
病気でもケガでもないのに登校しないのは、「頑張ろう、やり切ろうという気持ちが足りない」と考えられてしまいます。
でも、不登校の子どもたちは、誰よりも、頑張ろう、やり切ろうという気持ちが強い気がします。
でもできないのです。
それを理解してもらいたいのです。
令和3年11月、新潟市西蒲区生きづらさを抱えた方の支援事業として、アーベルの会(新潟県子どもの発達と不登校を考える会)西先生を講師にむかえて、住民啓発セミナー【「生きづらさ」ってなんだろう ~不登校・ひきこもり~】が行われました。
不登校や学校がつらいと感じている子は、「困った子」ではなく「困っている子」。本人が一番困っていて、自分のペースで走れない高速道路のような社会にいるようなものだ
この言葉は、うちの次女にぴったりだ!
次女は、学校で周りの動きについていけなくなってしまったのです。
適当に手を抜いて状況に合わせられる子であれば、学校生活を乗り切ることができたかもしれません。
でも、真面目で慎重な子どもほど、状況に合わせられない自分が悪いと思ってしまうのだと思います。
学校では、個人のペースにいちいち合わせているわけにはいきません。
とにかく集団行動が乱れないように教育・指導されます。
それが辛くなってしまったのなら、学校にいけなくたって、家に居たっていいのです。
みんなとは違う学びの道を探せばいいだけ。
選択肢を探せばいいだけ。
Mrs.GREEN APPLEの歌の歌詞で、とても好きなフレーズがあります。
「綺麗な花もいいけど 傷をも誇れる花になろう」
ーMrs.GREEN APPLE「アポロドロス」よりー
傷ついてしまっても大丈夫。
咲いた場所が少しずれていただけ。
綺麗に咲ける場所は、学校以外にもあります。
それでは、また。