不登校の解決にはお金をかける必要はありません。かけるべきは、お金ではなく、保護者の愛情です。ネットで「不登校」と検索をかけると、「不登校を支援します!」とうたった企業のホームページがゾロゾロと出てきます。大抵の企業は「無料で相談できます」と勧誘して、ホームページを見てみると、「入会について」や「登録特典として不登校解決講座の動画をプレゼント」など、お金の匂いがふわ〜と漂ってきます。そういう私も、子どもが不登校になって真っ暗闇の中にいた時には、藁をも縋る思いで、ネットに出てきた広告の電話番号に電話して、「10万円で不登校を解決しますよ」とか、「交通費を払ってくれたら、家庭訪問して不登校を解決してあげますよ。行ってから諸経費が少しかかりますけど」みたいな騙し文句に、まんまと騙される寸前までいきました。あの時にお金を払っていたら、今頃どうなっていたのかと思うと、ゾッとします。世の中には、優しい人がたくさんいます。でも、人の弱みに漬け込んで、お金稼ぎをする人もいます。不登校という、解決が難しい問題に直面した時には、余計に判断力がにぶるので、十分に気をつけたいところです。
不登校はお金をかければ解決できる?
結論からいうと、お金をかけても解決できません。
私はそう思います。
全くの見ず知らずの人にお金を払って、子どもとの関わり方を教えてもらわなくてもいいのです。
子どもが生まれた時から、一番近くにいて、一番近くで見てきたのは自分なのですから。子どもに寄り添えるのは、自分しかいないのだと自信を持っていいと思います。
一時的に親子関係が崩れてしまう時もあります。
逃げたくなってしまう気持ちもよくわかります。
でも、ここが力の入れどころ。
どれだけ子どもに寄り添って、話を聞いてあげられるか。
他の人にはできなくて、親にしかできないことです。
学校に行けなくなるほど、学校に行きたいと思えないほど、子どもは何かに悩み苦しんでいます。
子どもさんが小さければ小さいほど、何が不安で、何が怖くて、何が嫌で学校に行けないのか、うまく説明できません。
なんで学校に行かないの?
また欠席するの?
学校に行こうとしない目の前の状況だけに目がいって、ただ学校に行くのか行かないのかの選択を迫っても、子どもをどんどん追い詰めるだけなのです。
頭ごなしに学校に行けない理由を聞いたり、怒ったりしては、何の解決にもなりません。
まずは、起き上がってこられない子どものベッドのそばに座って、話を聞いてみる。
今は、お母さんも働いているご家庭が多いので、忙しい朝に話を聞いてあげられないのであれば、その日は休ませてあげて、家に帰ってきてからゆっくりと話を聞いてあげてもいいと思います。
なんで???
どうして???
は、禁句です。
まずは、子どもが話し出すまで待ちます。
冷静に、怒らずに。
学校なんて、1日くらい休んだところで、
損も得もありません。
最初の対応を間違えて、こじれて、ついでに親子関係までこじれてしまうと、ちょっと大変なことになります。
初期対応が肝心です!
ドシっと構えて、ゆっくり話を聞く姿勢を示します。
子どもの力を信じてあげましょう。
不登校になったらどうすればいいのか?
結論、まずは、休ませてあげてください。
もう、学校に行けないほど限界なのです。
疲れてどうしようもなくて、
SOSを出している状態なのです。
ここで、親がギャーギャー叫んで起こったとしても、引きずりながら学校に連れて行ったとしても、子どもは縮こまるだけです。
「子どもが学校に行きたがらなくなったらどうしたらいいのか」については、別の記事で詳しく書いていますのでそちらも覗いてみてください。
完全な不登校になる前に子どもの異変に気づいて、話をゆっくり聞いてあげられていたら、
もしかしたら、うちの子も長期不登校にはならないで済んだのかもしれません。
でも、長期不登校になったからといって、嘆かなくてもいいんです。
その子の人生にとって、長期不登校(長期休養)が必要だったのです。
そこで無理をさせてもいいことはありません。
保護者としては、それを見守ってあげる、そばに寄り添っていてあげることが最優先です。
学校に行かないことは一大事に感じてしまいがちですが、今思えば、そんなに深刻に考えなくても大丈夫だったなあと思います。
でも、心配で心配でどうしようもないですよね。
その心配を取り除くためには、少しでもいいから子どもに勉強をさせようと頑張るのではなくて
親が不登校について勉強した方が、解決への近道だと思うのです。
逆転の法則です。
不登校を解決するには、真正面から子どもにぶつかっていって、罵倒したり、傷つけたり、無視したりしても意味がありません。
そんなこと、しないであげてください。
まずは、どういう状況なのか、
どういう状態でお子さんが困っているのか、
保護者が「不登校」の本質を知ることから始めます。
不登校はただの怠けではありません。
色々な原因が重なって、子どもは困っているんです。
それに気づいてあげて欲しいと思います。
勉強すべきは子どもではなく、保護者の方
不登校になると、学校の先生に言われることがあります。
ご自宅でも、少しでもいいので勉強させてください
しっかりしたお母さんならば、ちゃんと勉強させているお宅もあるかもしれません。
でも、我が家では無理でした。
私もそんな気力は無くなるほど落ち込んでいましたし、次女もそんな勉強できるほどのエネルギーは残っていませんでした。
今では…こう言っています。笑
二度と勉強なんてしたくない!
いいんです。次女の人生は次女のもの。
何を選択して、何を手放して、勉強をするのかしないのかどうかも次女が選択すればいい。
ピーマンが嫌いな子どももいますよね。
うちの子はピーマンより勉強が大嫌いなようです。笑
まあ、これも今の時点で思っていることです。
1ヶ月後、何を言っているのかはわかりません。
1ヶ月前は、通信制高校に行くと言っていたのに、今は高校には行かないと言っています。
3ヶ月後、半年後、1年後、何を言っているのか、何をしているのかは全くわかりません。
どうにもならない心配はしなくていいのです。
子どもの気持ちなんてコロコロ変わるのです。
一喜一憂しない。
してたまるか。騙されないわよ。ふふ。
このくらいに考えていれば良しです。
子ども自身も思い悩み迷い、自分の道を選んで進んでいきます。
半歩下がって、見守っていてあげましょう。
そして、見守っている間に、不登校について、いろいろと調べてみてください。
学校の先生は、不登校のことについてはあまり知りません。
教育支援センターなども、市の関連施設については知っていますが、民間のフリースクールなどについては情報を持っていない場合がほとんどです。
保護者が、自力で調べるしかありません。
まずやっておいた方がいいことが2つあります。
1.学校の登校の仕方について、担任に確認する。
・保健室登校
・放課後登校(うちの子の中学校では「タッチ登校」と言います)
・適応指導教室への登校
・教育支援センター
・市役所や区役所にある教育相談室への参加。
→ これらの施設へ登校できれは、出席日数として認められます。
2.住んでいる地域に、学校以外に通える場所はあるか調べる。
・フリースクール
・オルタナティブスクール
・ホームスクーリング
・塾
→ フリースクールによっては、出席日数として認められる施設もあります。
いろいろと調べてみると、各都道府県によって不登校支援は全く違って、格差があることもわかってきます。
それを嘆いても始まらないので、まずは利用できる資源がないか探します。
まずは、保護者が不登校の勉強をする
「子どもは親の背中を見て育つ」と言われます。
子どもに「お手伝いをしなさい!」と怒る前に、お父さんが家事を手伝う姿を見せると、自然と子どもも家事を手伝うようになります。
語るより背中を見せる!
これが一番効果があるように思います。
勉強もしかりです。
10を語るより1見せる方が早い!
子どもに勉強して欲しいなら、自分がまず勉強している姿を見せるといいのです。
子どもは本当に親の姿をよく見ています。
☘️我が家の法則
私が読書をする → 次女が読書を始める
私がパソコンで仕事を始める → 机の向かい側に座って、イラストを描き始める
夫がギターを弾き始める → 次女がピアノを弾き始める
本当に不思議なくらい、親の行動は子どもに影響を与えます。
怒るより、まずは自分が行動してみてください。
勉強じゃなくてもいいのです、自分がやりたいこと、楽しいことをしている姿を見せてあげてください。
すると、子どもも自分の好きなこと、やりたいことを探して、ゆっくりとやり始めます。
まずは、そこから一緒に始めましょう。
不登校は“サイコロをふって子育ての振り出しに戻った”ようなもの
不登校とは、サイコロをふって子育ての振り出しに戻ったようなものだなあと感じることがあります。
不意に、振り出しに戻された感じです。
これからは、色々な道を選択しながら楽しんで進みましょう。
未来の可能性の視野を広げる。
自分が歩んできた「お受験三昧の思春期」ではない、違う道を歩き出したんだ
こんな風に受け入れてあげることはできませんか?
もちろん、自分で考えて親と同じお受験三昧の道にまた戻る子もいると思います。
我が家の子どもたち2人は、違う道を行くようです。
長女は、不登校から私たちと同じ道に戻って今は大学生をしています。
でも、次女は
二度と勉強はしない!!!
と、今は言っているので、受験に必要な勉強ではなく、自分が生きていく上で必要な勉強として、イラストの勉強を始めました。
毎日、毎日、イラストを描いています。
イラストを描いているか、ゲームをしているか。笑
その2択。
それも、楽しそうな人生です。
私たちの時代にはそんな選択はなかったなあ
羨ましく思ったりもします。
おじさん
そんな自分の好きなことばかりしていて、将来はどうするんだ?
なんていう方もいらっしゃるかもしれませんね。
いいんです!逆に聞きたいのですが、学校に行っている子どもたちは100%幸せが保障されているのですか?
違いますよね。
頑張っている場所は違うけれど、それぞれみんなが平等に頑張っている。
頑張っている場所が学校なのか、違う場所なのかは、大した問題ではないのです。
場所はどこでもいい。今を楽しんで過ごしている方が、よっぽどいいなあ
そんな風に思えるところまで私はきました。
私も好きなことをして生きていきます。
だから、子どもも好きなことをして生きていっていいんです。
人生は一つじゃない。
幸せは一つじゃない。
ジブリの名作:耳をすませば(1995年)での名言です。
⭐️夢に向かい人と違う道で頑張ることはしんどいけど素敵だなと思わせてくれるセリフ3選⭐️
☘️「恐れることはない。遠いものは大きく、近いものは小さく見えるだけのこと。」(バロン)
☘️「本当に才能があるかどうかやってみなきゃわからないもんな。」(天沢聖司)
☘️「 よし、雫。自分の信じる通り、やってごらん。でもな、人と違う生き方はそれなりにしんどいぞ。何が起きても誰のせいにもできないからね。」(月島雫の父親)
では、また。