福祉や教育の相談支援の中で、保護者を評価する言葉に“力のある親”という言葉があります。先生や支援者から見て、要は、しっかりしていそうに見える親。挨拶ができて、いつもニコニコしていて、経済的にも安定していて、子どもの意見を尊重してくれていそうに見える親。私も多分そうです。なんと、外面なんて、いくらでも演じられます。しっかりしていそうでも、子どもは不登校です。不登校が悪いという話ではなくて、先生や周りの支援者からは力がありそうに見える親でも、実は本当に困っていて、「助けて」と言い出せないでいるんですよね。
“力のある親”と言われて分かったこと

困っているときは、周りに「困っているんです!助けてください!」とはっきり言わないと何も伝わりません。
子どもが不登校になってしまうと、どこか負い目を感じて、周りに素直に「助けて!」と言い出せない人は多いと思います。

こんなに困っているんだけど・・・自分でなんとかしなきゃ。もっと頑張らなきゃ。母親なんだから。
こんな風に、自分を追い込まなくてもいいんです。
困っている時には、素直に「助けて!」と言ってもいいんです。
疲れているなら、家事をしなくてもいいんです。
時短家電を導入して、どんどん活用して、どんどん楽すればいいんです!
「〜しなければいけない」と思っていたことを手放せばいいんです!
ゴミの分別は、心の余裕がある人に任せるとか、
ちょっとお高くても、トイレットペーパーの交換回数を減らすとか、
環境への配慮で頑張っていた、地味で面倒な小さな努力をやめてみるとか、
子どもたちが不登校になってから、我が家で導入した家電やルールは色々あります。
・全自動洗濯機(洗剤投入から乾燥まで)
・ロボット掃除機
・食洗機(電気代がもったいなくて使っていなかったけど、フル活用)
・ご飯はできるだけワンプレート(洗い物を増やさない)
・冷凍野菜の導入
・紙パックの分別はやめた(手間と環境への効果のバランス)
・トイレットペーパーの1ロールの長さが2倍のものを選択(交換回数の頻度を減らす)
・スーパーの惣菜活用(無理して手料理にこだわらなくてよし!)
・冷凍食品の活用(思った以上に美味しいです!)
・湯船に浸かる
困っているなら、一人でなんとかしようとしなくてもいいんです。
まずは、疲弊している自分を労ることから始めてみましょう。
自分を労われば、他人を労ることもできるようになって、
子どもたちの声に耳を傾けることもできるようになります。
自分が頑張って解決しなければいけないと思いがちですが、残念ながら不登校は一人で解決できるほど甘くはありません。
一人でなんとかできるような問題ではないのです。
パートナーの協力もいるだろうし、
学校の先生の協力もいるだろうし、
時には、おじいちゃん、おばあちゃんの協力もお願いしないといけない場合もあります。
みんなの愛情で、支えてあげることが必要なんです。
総動員で。

もう無理・・・どうしていいかわからない 泣
そう思ったら、まずは止まってください。
一人で頑張りすぎている時は、とりあえず、止まってください。
そして、

助けてほしい・・・
そう、周りにいる人に言ってみてください。すると、誰かが異変に気づいてくれます。
口に出して、弱音を吐いてもいいです。
むしろ、早く自分が弱音を吐いた方が、早く子どもたちも解決に向かいます。
子どものためでもあるんです!
変に意地を張っていないで、素直に。
連携をして不登校に向き合わなければけない学校(担任)の先生は、親の表面的なところしか見えません。
- しっかり挨拶のできる親
- いつもニコニコしていて感じのいい親
- 提出物をしっかり出す親
- 欠席連絡を忘れずにしてくる親
- 働いていて、経済的に安定している親
- 子どもの意見を尊重してあげているように見える親
こういう親は、【力のある親】として評価してもらえます。
私自身、児童福祉の分野で相談員をしていた時にも、

【力のある親】だから大丈夫!
という魔法のような根拠のはっきりしない言葉で親を高めに評価して、支援を打ち切ったことがありました。
でも、自分が【力のある親】と評価されてみてわかったことがあります。
それは・・・

【力のある親】も、実は困っている!!!
困りごとを隠している!
外面なんて、いくらでも取り繕えるんですよね。
【力のある親】は、そんなの朝飯前です。
困っているくせに、困っていると言い出さないでいる。
平気なふりをしている。
本当は、いろいろな意味で【困った親】なんですよね。
だから、
本当に困ったときは、早めに周りの人にSOSを出してください。
きっと、周りは困っていることに気づいていないだけです。
取り繕うことが上手すぎるんです。
もっと、楽に生きていいんです。
もっと、周りに頼っていいんです。
もっと、弱みを見せていいんです。
もっと、助けてもらっていいんです。
もっと、周りを信じていいんです。
大丈夫です。困ったら、みんなに助けてもらいましょう。
そのほうが、不登校の解決への道は短くなると思います。
まずは、自分が助けてもらいましょう。
それから子どものことをみんなで考えればいい。
まず助けられるべきは、あなたです。
地雷ベテラン先生の成長

私のことを、【力のある親】と評価したのは、
次女の中学3年生のクラス担任の先生でした。
多分50歳くらいで、ご自身も大学生と高校生の息子さんが2人いるとか。
4月に担任になった頃は、私にはテンションが高すぎて、

ちょっと苦手かも・・・
と、第一印象で思わせるくらい、全身ポジティブ人間でした。
もちろん、不登校児に対しての対応も、謎にポジティブで・・・こちらが困惑するくらい。
中学3年生になりたての4月の頃は、とにかく、次女を学校に誘き出そうとして

午後から登校してもいいし、特別支援教室に登校することもできるから!今は、頑張れていなくても、できなくてもいいと思うの!タイミングをみてで大丈夫!
学校は、登校するもの。
登校ありきの会話。
登校してないことは、頑張っていないこと。できていないこと。

そんなわけない!うちの子は頑張って生きている。あんなに嫌なことがあって、学校に行けないほど悩んでいて、ご飯が食べれないほど悩んでいて、それでも生きている。頑張っているんですよ!先生!
学校に行っていないことが、頑張っていないことではありません。
そこは、理解してもらいたい!
以前に、三者面談で地雷を踏んできた担任の言葉について書いた記事がありますので、張り付けておきます。

地雷踏みの天才かな?
と思わせるほど、バンバン地雷を踏んできます。
昭和生まれの先生は大体そうです。
学校へ行くことが当たり前の世代。なんで学校にこないのか、理解ができないのです。
登校することを前提に全ての話が進んでいくので、
話が噛み合いません。
1年生の頃から不登校を続けている次女に、

口バクでもいいから、(次女)さんがクラスのみんなと一緒にステージに上がってくれるのが、先生の夢なの!
とか・・・。
次女のことは置き去りに、自分の夢を語る先生です。

先生の夢とか、知らねーし!

え?合唱コンクールとかいかなきゃいけないの…?

いいよ、行かなくて!!!口パクで出て、嬉しいのは先生だけだから。
学校からの帰り道の車の中は、次女との愚痴大会です。
でも、懲りずにお小遣いのためにコツコツと放課後登校を続けている次女。
なかなか人の価値観を変えることはできません。
だから、ただ卒業を静かに待っている状態でした。
それが…
全く期待もしていなかった先生が口にする言葉に、最近、変化が出てきました。

(次女)さんが自分で決めるといいと思うよ。高校に行くとしても、行かないとしても、3月までに必ず進路を決めなければいけないことはないから。来年になってから進学を考えてもいいし。焦らなくてもいいと思うよ。

お?登校することが大前提だったのに、学校に行かない選択肢があるということにやっと気づいてくれたのかな?言動が変わったなあ。
4月から、苦節9ヶ月間。
全く学校に再登校させようとは思っていない私と話し続けていて、学校に行かない人生の選択肢もあることを、やっと担任にも受け入れてもらえた気がしました。
- 体育祭
- 就職体験
- 合唱コンクール
- 遠足
- 実力テスト
- 定期テスト
様々なイベントがあるごとに、次女が参加するんじゃないかと淡い期待を持って誘ってくる先生に、笑いながら、

なんか、すみません・・・。
という日々。
なんでこちらが謝らなければいけないのか(⁉︎)と、毎回、毎回、心の中で自分で突っ込みを入れながら過ごした9ヶ月。
やっと、やっと、
もう中学校には戻らないと心に決めている次女のことを認めてもらえたようで、
正直、ほっとしました。
やっと諦めてくれた。笑
以前、クラス担任が不在にしていた際に対応してもらった、隣のクラスの20〜30代に見える担任は、

学校に来ただけで、いいんだよ。OK!OK!
と、サラッと隣のクラスの不登校児を受け入れてくれました。

やっぱり若い先生の方が、頭が柔軟だな・・・
と思った出来事でした。
でも、やっと我がクラスの先生も、柔軟に(笑)なっていただけたようです。
いろいろな人生の選択をする生徒がいることを、理解してもらいたいのです。
今は、12人に1人が通信制高校を選択すると言います。
ひとクラスに3人ほどです。
進路調査票の欄外に書かせる人数ではなくなってきた。
ということです。
志望校を欄外に書かせられたお話はこちら。↓
これまでの普通が普通じゃなくなる時がやってきます。
頭を柔軟に。
心も柔軟に。
それでは、また。