高校進学の選択肢のひとつに“通信制高校”を検討する生徒が増えています。
受験生の11人に1人が通信制高校に進学。
ここでは、通信制高校に子どもが通っている母親の私が、在校生の親目線で通信制高校のリアルについて解説します。

実際に子どもが通っているからこそわかることがあります!
通信制高校への進学を迷っている人は、ぜひ続きを読んでください。
- 通信制高校での学校生活
- 代表的な通信制高校5選
- 通信制高校に向いている人
- メリット・デメリットについて
通信制高校での学校生活

親世代の受験の頃にはあまり馴染みのなかった“通信制高校”。
- 公立高校を受験するには学力が少し足りない生徒のための学校
- 不登校だった生徒が行く高校
- 通信制だから、通学はできない
そんなイメージを持っている方もいるのではないでしょうか。
今の通信制高校は、多様な通学方法が選択できて、生徒の好きと得意を活かす専門的な知識を学べる高校が多くあります。
ネットで調べると、「通信制高校のフワッとしたイメージは書いてあるけど、実態がよくわからない」という場合がありませんか。
ここでは、
- 授業時間や学科について
- 年間の学費
- 代表的な通信制高校5選
これらについて順番に解説していきます。

中学校で不登校だった次女が、2025年4月から、屋久島に本校を構える通信制の『おおぞら高等学校』(以下、おおぞら高校)に通っています。保護者目線で見た通信制高校のリアルをお伝えします!
授業時間や学科について
通信制高校と公立や私立の高校とは、一体、何が違うのか。
気になりますよね。
『おおぞら高校』ではどんな生活を送っているのかについて、具体的にご紹介します。
1日のスケジュール
| 9:00 頃 | 登校 |
| 9:20~12:10 国語・英語・数学などの普通教科 (50分授業) | 1限目:9:20~10:10 2限目:10:20~11:10 3限目:11:20~12:10 |
| 12:10~13:00 | ランチタイム |
| 12:50~14:20 | 4・5限目 「みらいの架け橋レッスン」(体験型の選択授業) |
| ※ 基礎コースの生徒はここまで | |
| 14:30~16:20 | コース授業(希望者のみ申し込み) |
| 16:20 | 下校 |
登校時間は9時頃と少し遅めです。
「みらいの架け橋レッスン」(以下、みら架け)は、さまざまなジャンルの体験型授業です。
曜日毎に好きな科目を自分で選択できます。
将来の進路に悩んでいる生徒は、「みら架け」で実際に体験することで、自分の得意を見つけるきっかけを掴めます。
▼基礎コース時間割例(1年次)

学科について
屋久島に本校を構える『おおぞら高等学校』には、全国各地にあるキャンパスに通学すできる【みらい学科】と、自宅でオンライン学習をする【つながる学科】の2学科があります。

通学を選択していても、その日の体調によって登校が難しければ、自宅でのオンライン学習に切り替えることも可能です。

朝、起きる時に体調不良になりやすい子どもでも、「もし登校できなくてもオンラインで授業を受ける選択肢がある」ことで、安心できます!
次女は朝の体調が不安定でも、オンラインという逃げ道があるだけですごく楽になりました。
学費について
年間の学費は、以下の①+②(選択したコース学費)の金額になります。
②の選択するコースによって金額が変わってきます。
①屋久島おおぞら高等学校
| 入学金 | 50,000 円 |
| 施設管理費 | 90,000 円/年 |
| 授業料 | 15,000円×履修単位数(1単位あたり15,000円) 【標準履修単位】 ・1年次/24単位(360,000 円) ・2年次/25単位(375,000 円) ・3年次/25単位(375,000 円) |
②おおぞら高等学院学費
通信制高校の学費は決して安い金額ではありませんが、
・選択できるオンライン授業
・細やかなフォロー
・学校の温かい雰囲気など
通信にしかない魅力や“なりたい大人になる”ための多彩なプログラムもたくさんあります。

学費の安さでは公立の通信制高校がお勧めですが、フォロー体制やプログラムの多さを重視するなら私立の通信制高校がおすすめです。
卒業後の進路
通信制高校のさまざまなコースで体験することが増えれば、おのずと将来の選択肢も増えます。
通信制高校は、自宅学習が中心のコースもありますが、学習内容は全日制高校とほとんど変わりません。
最近では、通信制高校卒業後に大学へ進学する人が増えています。
文部科学省のまとめでは、通信制高校卒業生のうち約 26.5%が大学等に進学。
通学ではなく通信で学ぶスタイルの大学を選択する人が増加傾向にあるのも、その要因かもしれません。
- 大学(国立、私立、短期、通信制)進学
- 専門学校進学
- 就職
- その他
▼高等学校(課程別)の卒業後の状況(令和5年度間)

大学進学を目指すか、就職・専門学校を視野に入れるか、はたまた視野を広げるために世界一周の旅に出かけるのか…
卒業生たちは、さまざまな世界へ飛び立っています。
進路の選択肢は無限にあるのです。
そして悩んだときには、一人ひとりの事情に寄り添ったサポート体制も充実しています。

卒業時点で進路が定まらなくても大丈夫!ゆっくり考えればいいんです。卒業のタイミングで、人生の選択を必ずしなければいけないわけでもないのです。
おおぞら高校のキャンパス一覧

『おおぞら高校』には、現在、全国各地に49箇所のサポートキャンパスがあります。
年に1回参加する屋久島本校で行われるスクーリングでは、全国から生徒が屋久島に集結します。
| 北海道・東北 | 宮城県(仙台キャンパス)、福島県(郡山キャンパス)、 |
| 関東・甲信越 | 栃木県(宇都宮キャンパス)、群馬県(高崎キャンパス)、埼玉県(春日部、川越、大宮キャンパス)、千葉県(柏、千葉キャンパス)、東京都(東京秋葉原、東京、立川、町田キャンパス)、神奈川県(溝の口、横浜、湘南、厚木キャンパス)、新潟県(新潟キャンパス)、長野県(松本キャンパス) |
| 東海・北陸 | 静岡県(富士、静岡、浜松キャンパス)、愛知県(岡崎、名古屋キャンパス)、三重県(三重四日市キャンパス)、岐阜県(岐阜キャンパス) |
| 近畿 | 滋賀県(滋賀キャンパス)、京都府(京都キャンパス)、大阪府(梅田、大阪東、堺キャンパス)、和歌山県(和歌山キャンパス)、兵庫県(西宮、神戸、姫路キャンパス) |
| 中国・四国 | 岡山県(岡山、倉敷キャンパス)、広島県(福山、広島キャンパス)、香川県(高松キャンパス)、愛媛県(松山キャンパス) |
| 九州・沖縄 | 福岡県(小倉、福岡、九大学研都市、久留米キャンパス)、佐賀県(佐賀キャンパス)、大分県(大分キャンパス)、熊本県(熊本キャンパス) |
| 海外 | BC州(バンクーバーキャンパス) |
日常の授業も、イヤフォンをつけて各自のタブレットで受ける“オンライン授業”方式で、各地の生徒とつながる機会は多いです。
他のキャンパスとの交流を通して友達ができて、コミュニティが全国に広がるというのも通信制高校の魅力のひとつです。
代表的な通信制高校5選
2024年度の最新の報告で、全国の通信制高校は303校まで増えました。
通信制高校の生徒数も年々増えていて、2024年度時点での在籍者数は約 29万人。
高校生全体のおよそ 9〜10% にあたります。
「登校と自宅学習を組み合わせて、高校卒業資格を柔軟に目指せる」スタイルが人気です。
303校の中から、代表的な高校5校をご紹介します。
- NHK学園高等学校:老舗の広域通信制高校。自宅学習を重視して、スクーリングや試験の負担が比較的抑えられている。
- クラーク記念国際高等学校:週5日通学+制服ありの「全日型通信」スタイルが選べる。
- N高等学校 (N High School):完全オンライン対応のコースあり。全国にキャンパスがあり、居住地を問わず通える。
- 第一学院高等学校:学力や進路の希望に合わせて、自分に最適なペースで学習可能。補習や受験指導が手厚く、大学・専門学校進学も狙える高校。
- 都立通信制高校:公立の通信制高校で、学費が比較的安い。スクーリング(面接指導)は年間20日程度など、登校日数の目安あり。
それぞれの学校ごとに、強みや特色がかなり違うので、事前に情報収集することをお勧めします。
- 朝起きるのが苦手
- 午前中に体調不良が起きやすい
- 通勤通学時間の電車やバスの人混みが苦手
こんな悩みがある場合は、高校進学を諦める前に、通信制高校を検討してみてください。
少し登校時間をずらすだけでも公共交通機関の利用者数は減るので、毎日の気分的な負担を小さくできます。
次女は不登校が長引いていたので、人混みが苦手で、できるだけ私が車で送迎しています。
送迎が難しい時には、電車で通学していますが、通勤・通学ラッシュを避けて行けることで登校のハードルをひとつ下げることができました。

それぞれの学校の特徴を比較して、お子さんの性格や希望に合った高校を探してください。
通信制高校に向いている人

下記ような人は、通信制高校に向いています。
- 夢に向かって頑張りたい人
- 専門的な知識を早く学びたい人
- 3年で高校を卒業したい人
- マイペースで無理せず通いたい人

自分の希望に近い学校を何校か選んで、資料請求しましょう。
在校生の様子や、卒業生のその後の活躍などを知ることができます。
メリット・デメリットについて
実際に子どもが通ってみて感じた通信制高校の“メリット”と“デメリット”についてお話しします。
通信制高校のメリット 5選

① 自分のペースで学べる
- 登校日が少なく、自宅中心で学習できる
- 不登校経験がある人、体調に波がある人、朝が苦手な人でも続けやすい
② 時間を自由に使える
- バイト・趣味・習い事・資格取得・芸能活動などと両立しやすい
- 家庭の事情があっても調整できる
③ 個別サポートが手厚い学校が多い
- 少人数制・マンツーマン指導・オンライン面談など、体調や状況に合わせて融通がきく
- 学び直しや苦手科目のフォローも受けやすい
④ いろいろな人が在籍しており、多様性がある
- 年齢層も背景も幅広いので、人間関係のストレスが少ない
- 「学校生活が合わなかった人」が伸び伸び学べる環境
⑤ 通学ストレスが少なく、服装・ルールがゆるい
- 校則がゆるめの学校が多い
- 服装・髪型が自由のところが多く、精神的な負担が少ない

一学年の人数が少なめなので、一人ひとりに目が行き届いている印象。学年の途中で他校から通信制高校に編入する生徒も少なくなくて、年度末にはクラスの人数が2〜3倍になる学校もあるみたい。
通信制高校のデメリット 5選

① 自主性がないと続けにくい
- 課題提出やレポートを自分で管理する必要がある
- サボろうと思えばいくらでもサボれてしまう
② 友達がつくりにくいことがある
- 通学日が少ない=接点が少ない
- 行事が少ない学校では「学校生活」の実感が薄くなる
③ 学習のサポートが学校によって差が大きい
- 私立の「サポート校併設型」と、公立の「最低限のサポート」の差が大きい
- 情報を集めて選ばないと後悔しやすい
④ 進学のときに自己アピールが必要な場面も
- 全日制より活動量の証明が必要な大学もあり
- 計画的に資格取得や活動実績をつくる必要がある
⑤ 社会の一部にはまだ誤解や偏見が残っている
- 「サボりたいから通信制?」という古いイメージを持つ人もわずかに存在
- 実際は多様性が認められつつあり改善傾向

体調不良で登校できる日とできない日が人によって違うので、継続的に毎日登校できないと、友達ができづらいみたい。
通信制高校を選ぶときのポイント

① 通える範囲(スクーリング会場の場所・頻度)
通信制といっても、年に数回〜週1〜週5まで通学スタイルが学校で大きく違います。
✔ スクーリング会場が自宅から行ける距離か
✔ 通学頻度(週1/月1/年1 など)は合っているか
✔ オンライン対応がどれくらいあるか
「思ったより遠くて続かなかった」という失敗も多いので最重要です。
② サポート体制の手厚さ
通信制高校の差が最も大きいポイント。
✔ 授業サポートはオンライン?対面?
✔ メールやLINEで質問できる?
✔ レポートの提出管理をしてくれるか
✔ 個別指導や面談があるか
勉強が苦手・自己管理が不安な人は、手厚いサポートの学校が必須。
③ 学費(合計がどれくらいか)
学校によって大きく違います。
個人用タブレットや制服など、入学前に準備しておかなければいけないものもあります。
- タブレット代
- 制服・ジャージ代
- スクーリングの交通費
- 特別活動(合宿など)の費用
必ず「トータルの金額」を確認しましょう。
④ 在籍生徒の雰囲気・居心地
通信制は多様な人がいる分、雰囲気も学校ごとに全く違います。
✔ 年齢層(若い人が多い?社会人多め?)
✔ 雰囲気(明るい/静か/専門系が多いなど)
✔ 不登校経験のある生徒が多い学校か
生徒の雰囲気が合うかどうかは、見学したときに一番よくわかります。
⑤ 取得できる資格やコースの豊富さ
学校によって特色があります。
✔ 大学進学コース
✔ IT・デザイン・声優・美容
✔ 発達サポートコース
✔ 芸能・スポーツ両立コース
将来に必要な資格やスキルが取れると有利です。
⑥ 先生との距離感・対応の丁寧さ
通信制は「人」で決まると言ってもいいくらい、先生のサポートが重要。
✔ メール返信は早い?
✔ レポートの添削は丁寧?
✔ 進路相談してくれる?
✔ 教員が親身かどうか?
見学や説明会での対応からよく分かります。
通信制高校の先生方は、若い先生、年配の落ち着いた先生、元気のいい先生、とにかく優しい先生と、多彩な先生が多い気がします。
多彩な子どもたちの受け入れに対応するには、多彩な先生方が肝になります。
⑦ 卒業率と進路実績
通信制は学校によって卒業率の差が大きいです。
✔ 卒業率は何%?
✔ 大学・専門・就職の進路実績は?
✔ 途中で辞める人の割合は?
卒業率がきちんと公開されている学校は安心度が高いです。
⑧ レポートの量・難易度
学校によって本当に差があります。
✔ レポートの提出頻度(週?月?)
✔ 映像授業を見て答えるだけ?
✔ 文章を書くタイプ?
✔ 学力に応じて調整できる?
負担が大きすぎると続きにくいので注意。
卒業するためには、登校日数よりもレポート提出が重要です。

受験するには、まず「資料請求」。そして、「説明会」で学校の様子を見学して、「オープンキャンパス」に参加して体験する!この3ステップになります!
まとめ

通信制高校は、
「学校に合わせる」のではなく、「学校が子どもに合わせる」
というスタイルの高校です。
子どもが笑顔になれる選択肢のひとつとして、通信制高校を自信を持っておすすめします。
中学校では、周りと同じことができないことでずいぶん悩んできました。
「みんなに合わせられない」ことが悪いことだと負い目を感じていたように思います。
でも、高校は違います。
子どもの性格や特性に合った学校を選びましょう!

気になる方は、まずは資料請求からしてみてください。

